各国最新レポート:【Vol.1:ラオス】ジレンマの中で

民際センターの支援国であるメコン5ヵ国の情報を少しでも支援者の皆様へお伝えできればと思い、各国の新型コロナウイルスの状況と、それに伴い変動している教育の状況について、5ヵ国5回のシリーズでお届けします。状況は刻一刻と変わっていますので、あくまでも現時点での情報になりますが、支援されている奨学生がいらっしゃる方はその様子を想像しながら読んでいただければと思います。

第1回目は、ラオスの事業所所長のカムヒアンから、日本ではなかなか耳にできないラオスの情報をお届けします。

【これまでのコロナの状況】

ラオスでは2020年4月、首都のビエンチャンで数件感染が確認され、厳重なロックダウンの措置が取られました。死に至る可能性があるこの新しい病を恐れ、国民は移動制限など国が定めた規制に協力的に従い、海外への渡航や輸送以外は数カ月で通常の生活に戻ることができました。

しかし、2021年4月には新たな感染拡大が始まり、移動制限が再び始まりました。学校は休校になり企業などのオフィスも閉鎖となりました。この頃、ラオスとタイの国境では違法な国境通過が問題となりました。また、タイに出稼ぎに出ていた多くのラオス人移民労働者がラオスに戻った際に、コロナの陽性反応が検出され検疫所で隔離されていたのですが、そこから感染は拡大してしまいました。政府は感染者が確認されていない地域での企業や学校の再開を認めているため、企業や学校が再開し始めていますが、未だ閉鎖されたままの地域もあります。

【教育について】

通常ラオスの学校は9月1日から新学期ですが、コロナにより状況は変わっています。国の政策では、ビエンチャンやサワンナケートなど、感染拡大が続いている都市の学校を除いて、14日間感染が確認されていない地域であれば学校を再開することができます。そのため、ほとんどの学校が9月3週目に開校しましたが、新たなクラスターが起これば再び閉鎖しなければならないので、いつどこで学校が閉鎖されるか分かりません。このような状況ではありますが、ラオス事業所(EDF-Lao)は奨学生が暮らす全ての地域を丁寧にフォローしていきます。

ビエンチャンなど都市部では、多くの学校がオンライン授業を試みていますが、満足する授業内容を提供できないという課題があります。特に、パソコンやインターネット環境といった生徒側の学習環境の整備よりも、教師側がオンライン授業を行う準備や提供面で難しさを抱えています。都市でさえそのような状況ですので、地方となるとオンライン授業を行える可能性は見込めない状況となっています。

【現在のコロナの状況と支援の必要性】

現在、コロナの感染者数は累計19,399人、死者数は16人(9月20日時点)。感染による健康や生活への影響は最小限にとどめられていますが、経済的な影響や損害は定量化できていないのが現状です。民際センターの支援地域のような貧しい地方では、地元では賃金のよい仕事を得ることができず、多くの親が賃金のよいタイへ出稼ぎに行きます。しかしコロナの影響により地元に戻った彼らは、仕事を見つけられたとしても安い賃金の仕事しかないため、貧しい生活を強いられています。子どもたちの教育費が必要な家庭にとっては、生活費に加え大きな負担がのしかかっています。これらの状況から、支援を必要とする子どもたちは明らかにこれまで以上に増えています。

生活費のやりくりに苦労している家庭では、子どもを学校に通わせることで経済的な負担がさらに増えることを避けるために子どもを中途退学させ、教育という長期的な価値を犠牲にしてしまうことがよくあります。そのような貧しい家庭の子どもたちに手を差し伸べるために、ラオス事業所(EDF-Lao)は日々活動しています。私たちは社会や病気で苦しんでいる人々を支援する大切さも痛いほど理解していますが、子どもたちの教育支援も急務だと確信しています。ダルニー奨学金は、教育費を支払うことが困難な家庭を助けることができます。今子どもたちに奨学金を提供することで、彼らが教育システムからこぼれ落ちないようにすることができるのです。ぜひこの機会にラオスのことを知っていただき、ラオスの子どもたちへのご支援をご検討いただけますと幸いです。

「ダルニー奨学金」は、ドナー1人につき1人の子どもを支援し、子どもには誰が支援してくれているのかを伝える、顔が見える、成長が見守れる、1対1の国際里親制度の教育支援システムです。1日当たり40円、月々1,200円、年間14,400円の支援で、子どもが1年間学校に通うことができます。

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9月20日現在、ビエンチャン、カムアン、サワンナケート、チャムパーサックなどの主要都市で、さらに多くの感染者が報告されています。政府は感染拡大を抑えるために、感染地域に厳しい規制をかけています。コロナによる移動制限の長期化は経済にさらなる影響を与え、すでに貧しい状況にある人々に経済的な打撃を与えることになります。しかし、規制が取り払われ感染が拡大した場合、現在のラオスの医療体制では対応できないかもしれません。まさにラオスは「ジレンマ」の中にいます。

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