ラオス学校・教室建設

民際センターでは、新しい中学校の創設のための学校建設と、中学校の教室を1教室から建設する2種類の事業を行っています。

 

ラオス学校建設

ラオス学校建設

校舎の量的不足・質的劣悪さを解消する、ラオスの土と木で造る環境に優しい快適な校舎を建てるプロジェクトです。

 

【プロジェクト発足の経緯】

ラオスの旧校舎と新校舎

ラオスの子どもたちが教育の機会に恵まれない原因の一つに、校舎の量的不足・質的劣悪さがあげられます。
壁や床の無い校舎が多く、数も不足しています。
机や椅子などは竹を使ったり、木材の端材を使用したりしている学校が多く、子どもたちはノートを取るのも大変です。

そこで、民際センターでは教師育成や保健衛生サービスなどのソフト面の支援と校舎建設といったハード面の支援を行っています。

 

【プロジェクトの特徴】

【支援できる国】ラオス ラオス

 

1. 自然環境に優しいレンガ作りの学校

レンガ造りの学校  ラオス学校建設の焼きレンガ

(写真左:釜戸 右:焼きレンガ)

ラオスの建築は一般に、釜戸で木々を大量に燃やして作る焼きレンガを使用します。
環境破壊を最大限考慮し、現地の赤土と少量のコンクリートを混ぜ固めるブロックレンガを使用しています。
ブロックレンガは安価で容易に作ることが可能なだけではなく、建築時に木々を燃やす必要がありません。
大事な木はトラス・梁・柱のみに使用します。

 

2. 自然採光・自然換気を取り入れた快適な教室

ラオス学校の教室構造

ラオスのインフラは未だ脆弱です。都市部以外では電気が普及していない村が多く、自然光だけで教室内を明るくする必要があります。
天井・窓・ドアを明るい色で塗装したり、掲示板を白板にしたり工夫しています。
高窓も風や自然光が入りやすい造りになっていて、心地よい風が教室を常時通り抜けます。

ラオス学校の校舎

ラオスは雨季と乾季に分かれており、暑い時期には気温が40度を超えます。
涼しく保つために校舎両側へ高木を植え地表温度を下げたり、校舎の長手を東西軸に配置して直射日光が教室に入らないよう工夫しています。
ぜひ、皆さまのあたたかいご支援をお願い申し上げます。

 

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【基本方針】

ラオス学校の基本方針

【建築ボランティア 加藤氏のご紹介】

加藤隆久さん

一級建築士 加藤隆久さん

 

ラオスの子どもたちの学びやすい環境づくりを手助けするために、一級建築士・加藤隆久氏(新宿NSビル、聖路加ガーデン、JR東日本本社ビルなど設計)のご協力のもと、民際センターでは安全で耐久性に優れ、心地良い学校づくりを目指しています。

「その環境の中でベストのもの、そこにしかないものが出来ます。そして、造られた建築が今度は環境に新たなプラス要素となるよう心がけています。」

長年の功績が称えられ、建築家 加藤隆久氏および一般財団法人(当時) 民際センターは、2010年日本建築学会賞を受賞しました。
また、加藤氏はラオス政府より勲章を授与されました。

 

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ラオス教室建設

中学校に校舎1棟を建設するのではなく、小学校内に中学校1年生用の教室を建設します。教室建設事業で建設するのは、ラオス政府仕様のものです。

 

【プロジェクトの特徴】

【支援できる国】ラオス ラオス

小学校を卒業した子どもたちは、中学校に進学して、勉強を続けたいと切に願っています。
経済的理由で進学できない子どももいますが、その他の理由として、次の3つがあげられます。

(1)ラオス国内で中学校が不足しており、通学範囲内に中学校がない

(2)中学校教師が不足している

(3)地域に中学校教育が根付いていない

この3つの課題を解決するために、小学校内に中学校の1教室を建設するという新しい方法を普及させるのがこの事業です。

 

中学校の数が不足している

ラオスでは小学校8,884校に対して、中学校が1,553校しかありません。「万人のための教育(Education For All)」達成に向けてラオス国内で小学校の普及はかなり進みましたが、中学校の普及は進んでいません。日本の場合、小学校と中学校の比率は、10対5といわれていますが、ラオスでは10対1.7と言われています。一概に比較はできませんが、ラオスで中学校が不足していることが想像できます。

ラオスの国家予算の中で教育分野に充てられているのが20%あまりです。割合としては決して低くありませんが、予算額が低いため、金額にすると、十分とは言えません。限られた予算の中では、用途が決まってしまいます。現状教育予算の中で、一番多く支出されているのは、教師の給料です。限られた予算を順位をつけて配分していくと、新規の中学校整備まで行うのは非常に困難であると言えます。

 

中学校教師の数が足りない

ラオスでは、大学で4年間の教師養成課程を修了することで、教師の資格を得ることができます。教師の資格を得るのに最低4年間かかり、中学校整備を進めていく上で、課題と言えます。
また、小学校は各学級に1人教師が配置されますが、中学校では教科ごとに教師が必要です。そのため、各教科ごとに教師を養成する必要があります。

 

地域に中学校教育が根付いていない

中学校教育を理解し、自分たちの子どもたちを中学校に通わせたいと考える大人たちは増えています。
しかし、どうしたら子どもたちにその機会を与えられるのかがわからないのが現状です。
一方で中学校教育についてあまり知らない大人がいるのも事実で、地域(複数の小学校学区)で中学校を整備する機運が熟成されていません。

 

中学校教育普及に向けた、民際センターの取り組み

1.支援先の選定方法

従来、民際センターは現地行政の協力を得て、支援を行ってきました。
ラオス教室建設事業については、支援先選定にあたって、住民組織の立候補を基本とします。
中学校については、1村に1校を整備するのではなく、複数の小学校学区に1校の割合で整備します。
中学校整備の準備(建設候補地の決定)には、村単位ではなく、複数村単位での合意が必要になります。
住民組織に、十分な議論の上で建設計画を立てて、立候補してもらいます。
立候補を基本としたのは、中学校整備後に、中学校が維持されるには、住民たちの自助努力が必要だからです。

2.中学校1教室を建設

教室建設事業は、中学校1年生用の教室として1教室の整備を支援します。
1教室の支援を通じて、村人に自助努力を促します。
2教室目以降について、自分たちで建設する、行政と交渉するなど、どうするかを住民たちで考えるようにsじます。自分たちで考えていくことで、自立発展的な中学校運営ができるように促します。

3.新しい教師養成

中学校教師は教科ごとに専門性があり、1人の教師が複数の教科を教えることは難しいです。
そのため、小学校が中学校で教壇に立つということはできません。
しかし、教育経験を持つ小学校教師が中学校で教えるのに必要な教授法を修得できれば、四年間の教師養成課程を修了するより、効果的であると考えます。
小学校には5人の教師がおり(ラオスの小学校は五年制)、1人の教師が1教科の教授法を修得できれば、小学校の教師が中学校で教えることも可能です。
最初の1年間は、中学校教師を行政から派遣してもらい、教授法を修得していきます。

 

教室建設事業の対象地域

民際センターは、ラオス南部に位置する4県で奨学金支援を行っています。教室事業については、カムアン県を中心に進めていきます。特定の地域で進めることにより、より効果的に新しい中学校教育普及を進めるからだと考えます。

カムアン県には874の村があり、小学校数が仮に490校とすると、2村に1校の割合で小学校が存在すると想定されます。中学校数が86校とすると、10村に1校の割合になる。しかし、カムアン県には10郡あり、各郡に8校から9校存在することになりますが、殆どの中学校は、郡庁所在地に集中しており、郡部に於いては、想定で20村に一校の割合と想定するのが妥当だと考えます。そのために、中学の学区域が20村とし、小学校が10校あるとし、小学5年生の一クラスが30名とすると、300名の中学一年生入学予備人口が存在すると想定されます。

カムアン県で、16教室建設すると、20%の中学が、小学校併設中学になります。そうなれば、教育行政も中学校教育普及に対して取り組みを行うようにある、民際センターの当初の目標は終えます。

ラオスで中学校教育普及を行うために、2019年度 3校、2020年度 5校、2021年度 8校の計16校を目標とします。

この事業が目指すもの

地域住民主体で中学校整備が可能であるという成功例をつくりつづけ、国内で自分たちで中学校を整備できると考え、実行してももらうことが目的です。
地域住民が自分たちで行動し、中学校運営ができるようになれば、民際センターの最初の目的は遂げたと言えます。

▽ 教室を建設する小学校の入り口

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽ 中学校教室の外観

ラオスの学校

▽ 中学校教室の内観

ラオスの教室風景

 

 

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