【カンボジア】HOPE奨学生クロム・ヤエブさん
HOPE奨学金支援を受けている高校1年生のご紹介
カンボジアのHOPE奨学生、クロム・ヤエブさんは手足にハンディキャップを持って生まれましたが、それを理由に夢を諦めることはせずに、一生懸命高校に通い学んでいます。彼女のように家庭の経済的な事情により、中途退学の危機を感じている多くの生徒たちが奨学金を受けて学校に通えています。
「私は他の人と同じように歩くことはできませんが、皆と同じように夢を持っています。チャンスを見つけ、精一杯努力しています。」
クロム・ヤエブさんは現在高校1年生で、2025年度に高校2年生に進級予定です。彼女はハンディキャップがありつつも、通常学級で学んでいます。生まれた時から歩行障害があり、手足の先が変形しています。自分で歩くことはできますが、日常生活では他の人よりも多くの努力が必要です。しかし、彼女は自分のハンディキャップを決して学びや夢を諦める理由にはしていません。
10人家族で小さな家に暮らしています。63歳の父親と46歳の母親は農業をしていますが、小さな畑を耕し収入を得る以外に収入源はなく、家計を支えるためには不十分で、生活は極めて困難な状況にあります。彼女の体は他の子どもたちに比べると強くはありませんが、空き時間には掃除や洗濯など、家族の手伝いをできる限り行い、負担を軽減しようと努めています。
学校での成績は平均的ですが勉強を楽しみ、特に国語(クメール語)と美術に興味を持っています。将来、仕事をするにあたって、これらは重要なスキルだと考えているからです。他の生徒のように自由に動けず運動はできないため、絵を描くことや読書を楽しんでいます。
将来の夢について尋ねると、ヤエブさんは笑顔で「弁護士になりたい」と答えます。ハンディキャップがあったとしてもこの仕事はできると信じているからです。家族が経済的な困難に直面しているため、彼女は中途退学しなければならないのではと心配していましたが、HOPE奨学金の支援を受けることができ、高校を卒業するまで勉強を続けることができそうです。大学にも進学し勉強を続け、家族を継続的に支えることができるようになることを願っています。
「HOPE奨学金」は、ドナー1人につき1人の子どもを支援し、子どもには誰が支援してくれているのかを伝える、顔が見える、成長が見守れる、1対1の国際教育里親制度です。皆様からのご支援、お待ちしております。