タイの教育現場での取り組みを紹介します

新型コロナウイルスによる未曾有の混乱が発生してから2年が過ぎようとしています。日本では現状感染が抑えられ、日常生活が戻りつつありますが民際センターの支援国ではまだ予断を許さない状況が続いています。その中でもタイから、現在の教育状況についてお届けします。


ソーシャルディスタンスを保ち新型コロナウイルスの感染を防ぐために、学校は閉鎖されオンライン学習が昨年から始まっています。Zoomなどの会議ツールを使って授業を進めますが、民際センターが支援するような農村部では様々な問題が浮き彫りになりました。

まず、生徒たちの家や周辺に十分なインターネット環境が整っていません。スマートフォンが1台しかなく、2人以上のきょうだいがいる家庭では誰か1人しか授業を受けることができなくなってしまいます。他のきょうだいは同学年の生徒がいる近所の家を頼り、一緒に勉強をすることになります。しかしそれは、ソーシャルディスタンスを守るためのオンライン学習という目的から外れてしまうのです。

ペンケースにスマホを立てかけ、オンラインで授業中。

さらに、小学校の児童などはオンライン学習での授業内容の習得がむずかしいため、両親や親族が一緒に勉強を教える必要があります。支援地域の多くの家庭では親は稼ぎを得るために一日中労働に出たり、親世代が十分な教育を受けていなかったりするため学校は上級生が下級生の面倒を見るように促さなくてはいけません。

このオンライン学習は、教師にとっても難しいものです。オンライン学習の課題や問題点を改善するためには、全員が解決に向けて取り組まなくてはいけません。

その1つが「オンハンド」と呼ばれる学習方法です。周辺にインターネット環境がなく、オンライン学習ができない生徒のために先生はワークシートとドリルを手作りし配るものです。ワークシートはできる限りわかりやすく、また自宅でどのように勉強をすすめるか生徒やその両親がわかるように説明が書かれています。生徒が学校まで取りにくるか、先生が家まで届けに行きます。特に小学校ではオンライン学習の利用が難しく、オンハンドが多くなっています。

先生が生徒の自宅までテキストを届ける。

なによりの問題は、バンコクへ出稼ぎに出ていた両親が仕事がなくなり戻っていることです。タイでは都市部と農村部の間で仕事の給料に大きな差があり、今までは子どもの教育費を捻出できていた家庭も収入が減ることでそれが難しくなる可能性があります。そればかりか、家計が困窮すると日々の生活費を稼ぐために子どもは勉強をやめ働きに出なくてはならなくなってしまいます。そうなると、それまでの学習や努力が無駄になってしまうのです。

ダルニー奨学金は、学力ではなく家庭の貧困状況を基準として生徒の選抜をする1対1の里親支援制度です。オンライン学習に対する教師の課題への取り組みや生徒自身の勉強への意欲が水の泡になってしまうことがないよう、今こそ皆様からのご支援をお待ちしております。

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