【カンボジア】ポーサット州の学校に女子寮が完成しました！

完成した女子寮

2025年9月、【カンボジア女子寮建設プロジェクト】を通じてポーサット州にあるクロプーペイ中学・高等学校に待望の女子寮が完成しました。中・高併設のこの学校には現在200名余りの生徒たちが通っていますが、周囲に山や森が多い立地のため、村から学校までの距離が離れているという地理的な原因により、就学率が低迷しています。遠方から通う生徒たちは197名もおり、多くは親戚や村人に部屋を借りたり、寺院に下宿したりしてなんとか通学してきています（寺院は女人禁制のため、男子生徒のみが下宿できます）。

 

教室で寝泊まりする女子生徒たち
そんな中、誰にも頼ることができない11名の女子生徒たちだけが、通学のために教室で寝泊まりしていました。自宅から学校まで最も遠い生徒は42kmも離れており、中学・高校で学び続けるためにはこうするしかありません。教室での暮らしは不便な上、夜間の治安も心配だといいます。寝具や蚊帳もない貧しい家庭の出身の彼女たちは、米に茹で卵と醤油をかけて食事にしていました。

学校に寝泊まりする様子

遠方通学者が多くを占めるこの学校にとって、就学率を上げるためにも女子寮の建設は喫緊の課題でした。そこへ支援の手を差し伸べてくださったのが支援者のA様でした。

 

竣工式典の様子
カンボジアでの新学期開始とともに11月上旬、女子寮を寄贈してくださったA様にもご参加いただき竣工式典が開催されましたので、写真でご紹介します。

A様を歓迎する州、郡の教育関係者と学校職員、生徒たち

 

完成した女子寮の前で記念撮影

 

式典では感謝の意を込めた民族舞踊も披露されました

 

完成の記念に植樹をする様子

 

支援者A様へのインタビュー
カンボジアで竣工式典に参加されたA様に、民際センターへのご支援の経緯や感想などについて伺いました。

民際センターへのご支援を始められたきっかけを教えてください。
「2000年代後半からJICA（国際協力機構）の仕事で、たびたびカンボジアへ出張していました。地方出張の時に、農村部の状況を見る機会があり、仕事以外でも何かしらカンボジアに貢献できないかと考えたことが、民際センターへの支援を始めたきっかけです。」

女子寮建設プロジェクトを選んでくださった理由を伺えますか？
「これまでは、カンボジア、その他の国の奨学金への支援をしていました。今年は、より大きな金額で、目に見える効果が期待できる支援をしたい、また、より弱い立場にある女子学生への支援をしたいと考えて、女子寮建設プロジェクトを選びました。」

女子寮の竣工式典に参加されてみていかがでしたか？
「実際に完成した女子寮を見ることができたのがよかったです。寮に住む女子学生の中には、これまでバイクで１時間半かけて通学していた子がいました。そういった学生たちの学習・生活環境の改善へ貢献できたのを実感できました。
また、竣工式典での学生たちの伝統的な踊りのパフォーマンス、寮に住む女子学生のスピーチ、式典開催の準備に時間をかけたくれた学校側の努力に感激しました。」

民際センターやカンボジア事業所へのご意見、メッセージがあればお願いします。
「奨学金を受け取る学生さんの写真、本人・家族情報はいつも拝見しています。こういった資料の準備に手間はかかると思いますが、寄付をする側からすると、支援をする意義を感じる時でもあります。引き続き応援するつもりですので、支援事業の継続、拡大を期待しています。」

完成した女子寮内部（収納付きベッド台を設置した状態）

 

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この竣工式典は、現地教育委員会、学校・生徒・保護者、そして民際センター カンボジア事業所といった、現地で女子寮に関わるすべての人々がA様を歓迎し、感謝の意をお伝えする場となりました。A様、ご支援並びに式典へのご参加、誠にありがとうございました。

【女子寮建設プロジェクト】では学校の敷地内に女子寮を建設することで、生徒の安全性を確保しながら生活と通学にかかる経済的負担を大幅に減らし、就学の夢を叶えます。建てられた寮は、毎年卒業生と入れ替わりで新入生が新たに入居し、何代にもわたって使われ続けていくため、学校数の少ない農村部の教育を安定的に支えることができます。ご関心のある方は下記ボタンよりぜひプロジェクト詳細をご覧ください。

 

カンボジア女子寮建設プロジェクト