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1月 2020

コーンの今(タイの元奨学生)

ニコーン・サワルック(コーン)は子どもの頃、貧しい家庭で育ち大変苦労しました。家族の生活費を稼ぐためなら、彼はできる限りのことをしました。朝は早く起きて、母親が学校で売るお弁当づくりを手伝い、お昼休みは、母を助けお弁当を売り、皿洗いもしました。学校が終わると、肉団子や鳥の丸焼きを村で売り、宿題に取り掛かかるのは、いつも仕事が終わり疲れ果てて帰ってきた後でした。

どんなにつらくても、彼が勉強を諦めなかったのには理由があります。「教育を受け知識を身に付けることができれば、より良い生活を送ることができるよ。」と両親が彼に言い続けたからでした。その後、コーンは中学と高校でダルニー奨学金を受け取ることができ、その時の喜びをこう話してくれました。「初めて奨学金を受け取れると聞いたときは本当に嬉しかったです。それは、私のような貧しい家庭の子どもたちにとってはこの上もない大きなチャンスだから。また、生活費の心配をせずに勉強ができるなんて、それまでの生活では信じられないことでした。」

ロイエット県の高校に通っていたコーン

そのコーンには忘れられないことがあります。支援者の方が、彼と彼の家族に会いにロイエット県まで来てくれたのです。「支援していただいている方に会えるなんて、そんなこと想像もしませんでした。そして、続けて支援をしてくれるとお約束してくださったときは嬉しくて涙が止まりませんでした。支援者の方が帰られた後、今度は自分がしっかり勉強して家族を支えようと決意したのです。」と彼は言いました。

コーンは、高校卒業後、バンコクにあるスワンスナンター ラーチャパット大学で自然科学の学位を取得し、現在は、ウドンタニ県の医療センターでスタッフとして働いています。安定した収入を得て、両親と一緒に住み、今はコーンが両親を支えています。素晴らしい支援者の方に出会い、つらい時も頑張って勉強したことが今の生活につながっています。

バンコクの大学に通っていた頃のコーン

コーンは、貧しい自分に教育という貴重な機会を与えてくれたご支援者様への思いを語ります。「その人を、自分のもう一人の父と考えています。いつか、自分がもっと立派になったら恩返しをしたいと考えています。そして、いつも彼の健康と幸せを祈っています。」また、現在、奨学金をもらっている生徒たちには「一生懸命勉強してください。知識を身に付けることにより、やりがいのある仕事に就くことができるでしょう。そして仕事を頑張ることにより、自立して家族を支えることができるのです。」とアドバイスしました。

民際センターが支援するタイ東北部の平均世帯収入は、バンコクの約1/3程度で、この地域には十分に教育を受けることができない子どもが多くいます。子どもにとって「貧困」とは、お金が不足している以上のつらさがあります。それは、チャンスを得られない、未来に望みを持てないことでもあります。この「貧困」のため子どもたちは学校を辞めて家族を支えるために働かなければならないのです。十分な教育を受けることができなければ、職業の選択は極端に狭まり、その影響は次の世代まで続いてしまいます。この貧困の連鎖は、子どもたち、家族、コミュニティにも暗い影を落とします。教育こそが、この連鎖を断ち切ることができるのです。

「ダルニー奨学金」制度は、経済的貧困で中学教育を受けられない子どもたちを支援する国際教育里親システムです。ドナー1人につき1人の子どもを支援し、子どもには誰が支援してくれているのかを伝える”1対1の顔の見える教育支援”です。14,400円で1人の子どもが1年間中学校に通うことができます。

タイの締切3月20日です。

 

ダルニー奨学金について詳しくはこちらボタン

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