【子どもたちに自転車を贈ろうキャンペーン】プロジェクトを支える郡教育局職員からメッセージ
8月から始まった子どもたちに自転車を贈ろうキャンペーンですが、残り1週間ほどになりました。8月21日現在はラオス38台、カンボジア65台のご寄付が集まっており、ご支援くださった皆様に感謝申し上げます。
目標まで2か国あわせて117台の自転車が必要です。引き続きご協力いただけますと幸いです。
このプロジェクトを支えている郡教育局の職員からメッセージが届きました。子どもたちの実情を知り、実際の自転車支援に関わる担当者の想いをご紹介いたします。
私の名前はソムキッド・インポヴァです。現在45歳で、サーラワン県ワーピー郡バン・コン・サイに住んでいます。私は郡教育局で基礎教育・科学担当の次長を務めています。主な業務は、ワーピー郡の幼稚園と小学校の教育業務を監督することで、民際センターのラオス事業所のプロジェクトの調整もしています。別のNGOが支援する小学校の衛生業務の責任者でもあります。
貧しい家庭に生まれ、父は教師でしたが、私が7歳の時に突然亡くなり、私と2人のきょうだいは母と祖母と生活することになりました。母は私たちを養うためにひたすら働いていました。私たちは小さな田んぼを持っていましたが家族を養うには十分ではなく、私は家計と学費のために、鴨や鶏を飼育して販売していました。自宅から学校までの距離は約24kmと非常に遠かったです。高校時代、毎週日曜日の午後に自転車で学校まで行き、月曜日の授業に出席するために学校の寮に泊まっていました。平日は寮で過ごし、金曜日の午後には自転車で帰宅しました。当時は大変でしたが、今振り返ると良い思い出です。同年代の他の子どもたちと比べて幸運だったことは、母が教育の重要性を理解し、私が学校を卒業するまで支援してくれました。そのため、教育を受ける機会を得ることができました。私が今日、豊かに生活できているのは、教育のおかげです。私はなりたいものになり、やりたいことができます。それが社会貢献にもなっています。
(ワーピー郡の自転車授与式の様子)
高校を卒業した後、私は大学に行く機会を得て、2014年にラオス国立大学で学士号を取得し教師としてのキャリアをスタートさせました。地方教育分野でのキャリアをさらに磨き、故郷の発展に貢献できていると感じています。
私にとって、通学自転車支援プロジェクトは物的支援であるだけでなく、通学を支え家庭の負担を軽減する支援であると考えています。受け取ったすべての自転車は実際に活用されており、生徒の通学が以前より便利になりました。寄付が有用であり、家庭の負担を軽減する手助けになっていることを実感しています。自転車を受け取った生徒は、勉強に意欲的になり、中学校の卒業を目指すようになります。
皆様が私たちの子どもたちを支援してくださっていることに、大変感謝しています。この通学自転車支援プロジェクトの目的は、経済的に困難な状況下で子どもたちの学習を促進し、学校への出席を促すことだと思います。この寄付が子どもたちを支援し、将来的には社会にポジティブな変化をもたらすと信じています。
皆様のご支援への感謝の気持ちは言葉に尽くせません。皆様の健康と幸せを心よりお祈りしています。本当にありがとうございました。
子どもたちに自転車を贈ろうキャンペーンは8月31日まで
通学自転車支援について
特定公益増進法人として定められている公益財団法人民際センターへの寄付金は、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置を受けることができます。
また、一部の自治体では個人住民税の寄付金控除の対象になります。