未来に向けて「今」取り組むべき、ラオスのごみ問題
ラオスのごみ問題は、近年深刻になりつつあります。たとえば人口約100万人が暮らすラオスの首都ビエンチャンでは、1人が1年間に出すごみの量は約255kg。日本人1人が1年間に出すごみの量(約340kg)と比べると少なく思えますが、ラオスでは日本のようなごみ処理施設が整っておらず、回収しきれないものも多くあります。また、労働人口の7割以上が農業従事者と言われるラオスでは、食品ごみに加えて農業廃棄物が多いものの、これらが再利用されることは少なく、環境問題の一因となっています。 政府は環境問題を認識してはいますが、問題の解決には経済面・技術面で依然としてハードルが高いという現実があり、政策の成果もなかなか見えにくい状況です。しかしこのまま問題を先送りにしてしまえば、現在の子どもたちが大人になる頃には、状況はさらに深刻化するばかりです。 そこで民際センターでは、これまでラオスで行ってきた教育支援活動の一環として、現地の学校で手軽にごみ問題に取り組み、継続することができる「学校内生ごみ処理プロジェクト」を開始しました。
SDGs No.12: つくる責任 つかう責任

2015年の国連サミットで採択された持続可能な開発目標「SDGs(Sustainable Development Goals)」。その17ある目標のうち「つくる責任 つかう責任」と記された12番目のゴールは、2030年までに持続可能な消費と生産をめざすものです。私たちは地球上の限りある資源を使い、生活に必要な様々なものを日々作り出していますが、大量生産・大量消費を続ければ、やがて資源は底をついてしまいます。途上国・先進国を問わず、つくる側とつかう側の両方の視点から、資源を使いすぎない、無駄にしない、そして繰り返し使っていくための努力が必要です。その一環として、このSDGsの12番目のゴールでは「世界全体の一人当たりの食料廃棄の半減」「収穫後損失などの食品ロスの減少」「再生利用及び再利用による廃棄物の発生の大幅削減」なども掲げられています。本プロジェクトは、生ごみの処理管理とリサイクルを通じてこうした環境問題を考え、限りある資源の有効活用へとつなげるものです。
プロジェクト概要
【プロジェクトの目的】
1.学校に生ごみ処理機を設置し、授業の一環としてごみの処理管理・リサイクル技術について実践的に学ぶと同時に、教師・生徒の環境問題への意識を効果的に高めます。
2.ラオス社会においてコミュニティの中心に位置づけられる「学校」。その学校が主体となって、生ごみ処理およびバイオガス・液体肥料の生産・利用を近隣農家にも関わってもらいながら進めることで、ラオス国民の多くを占める農業従事者の問題意識も高めていきます。
※寄贈先は、都市部・農村部を問わず中学校・高校・教師養成大学を対象とし、普及を目指します。
【生ごみ処理機について】

【プロジェクトの流れ】

【ご支援金額】