【台風被害緊急支援報告:ベトナム第二弾 ~被災校へ浄水器の支援】
2024年9月に発生した台風による水害では、民際センターの支援地域においても大きな被害があり、緊急支援の呼びかけをさせていただきました。皆様からは約151万円もの温かいご支援をお寄せいただき、ベトナム・ラオス・タイ・ミャンマーへ4等分して送金することができました。そのうち、6月にはベトナムからの第一弾報告として、タイビン省(現フンイエン省)タイトゥイ地区にある グエン・ドゥック・カン中学校 へベッドと校庭遊具を届けたことをお知らせいたしました。今回、残りの約32,000円を同じくタイトゥイ地区にある タイ・トー幼稚園のために活用させていただきましたので、第二弾の報告として皆様にお届けいたします。
*当初は、PACCOM(海外NGO活動の管理機関)を通じて北部ラオカイ省での家屋建設を予定していました。しかし、同地域には迅速に支援が集まったことから、その後タイビン省(現フンイエン省)赤十字社と詳細な現地調査を行い、暴風雨の直撃を受けて深刻な浸水や家屋倒壊の被害が出た沿岸部タイトゥイ地区を新たな支援対象としました。
タイ・トー幼稚園の天井の深刻な水漏れ被害の様子
経緯
台風により甚大な被害が出たタイトゥイ地区内のタイ・トー幼稚園でも屋根が吹き飛ばされ、天井からは水漏れが続くなど深刻な被害が生じ、187名の園児たちは危険な環境で学ばざるを得ない状況にありました。安全と衛生面への懸念は大きく、学校は一刻も早く対応する必要がありました。園児たちの安全を第一に考えた学校側は、当初予定していた浄水器購入費を転用し、仮補強と防水工事を行いました。しかしその結果、浄水器を導入するための予算が失われてしまいました。そこで同校は、ベトナム事業所(EDF-Vietnam)に緊急支援を申請しました。
浄水器の価格は7,000,000ドン(約39,000円)でしたが、台風被害緊急支援として拠出できる金額は5,725,348ドン(約32,000円)に限られていました。残りの費用は学校が負担することで合意し、ベトナム事業所は「子どもたちに安全に学べる環境を」という皆様のご寄付の趣旨に合致するものとして、この支出を承認しました。その結果、タイ・トー幼稚園は新たに浄水器を導入することができ、災害後の園児たちの健康と衛生を守る環境が整いました。
この支援が実現できたのは、皆様からの温かいご寄付のおかげです。心より感謝申し上げ、子どもたちの笑顔と安心につながったことをご報告させていただきます。
寄贈できた浄水器
~ベトナム事業所所長のバンより~
今回のタイ・トー幼稚園への支援で、台風被害支援金はすべて復興支援に活用されました。
被害の大きかったタイビン省(現フンイエン省)タイトゥイ地区の2校を支援することができ、心より感謝申し上げます。
当初の計画からは資金の使途や支援地域の変更もありましたが、以下の基本原則に則り、支給することができました。
・真に災害の影響を受けた被災者を助ける支援であること
・教育・学習環境の回復を最終目標とすること
・現地の実際のニーズに基づいた支援であること
ベトナム事業所は、台風被害後のベトナムの子どもたちのために、迅速かつ寛大にご支援をお寄せくださった日本のすべての個人・団体の皆様に、心より感謝申し上げます。
*2025年7月1日付で、タイビン省はフンイエン省に統合されました。