学生団体SWITCH様 スタディーツアー(2025年)のご報告<後半>
学生団体SWITCH様のカンボジアのスタディーツアーを2回にわたってご報告しております。
前回の記事はコチラ▶【学生団体SWITCH様 スタディーツアー(2025年)のご報告<前半>】
今回の記事ではツアー後半の写真・感想をお届けします。
SWITCH様のカンボジア滞在:3月7日〜3月18日
うち支援先の村滞在:3月9日~3月14日
・4日目 ▶ 小学生と国歌斉唱
(H.K/大学3年生)
国歌斉唱は1人の生徒の号令で、掲揚された国旗を中心に放射状にそれぞれ列を作って整列する形で行われました。ついさっきまで無邪気に遊んでいた子どもたちがきれいに整列している様子をみると、なぜか自分が親になったかのように感動してしまいました。
▶︎ 小学校で運動会
SWITCH様は現地の子どもたちと一緒に毎年、運動会を開催しています。今年の競技はピニャータ(メキシコの催事に使われるくす玉のようなものの中にお菓子を入れて吊るし、棒で叩いて割るゲーム)、しっぽ取りゲーム、宝探しゲーム、風船運びリレーの4つを行いました。
(K.I/大学3年生)
どの競技も、概ね成功でした。しっぽ取りゲームとピニャータに関して、SWITCHメンバーのルール作成時の配慮が足りず、しっぽ取りでは集合した状態からのスタートで競技時間が短くなってしまったり、チーム分けで黄色チームの年齢が他チームに比べて低くなってしまったり、ピニャータで早く終わったチームが遅いチームの景品を取ってしまったりなどが発生してしまいました。しかし、こちらが事前に決めたルール自体は理解度が高く、きちんと競技になっていたと思います。翻訳してくださったブットさん、ありがとうございました。
・5日目 ▶︎ パームシュガー産地訪問、レンガ工芸の工場視察
(C.M/大学3年生)
普通の工場をイメージしていたが、思ったより自然と融合型の工場だった。天気によって味が変わるというのが面白いなと思った。出来立てほやほやのパームシュガーはとっても甘く、ずっと食べられるくらい美味しかった。
(S.H/大学2年生)
パームシュガーの産地とレンガ工芸の工場の視察を行いました。まず、パームシュガーの生産地を訪れ、現地でどのようにパームシュガーが作られているのかを見学しました。実際にパームシュガーの製造の体験や出来たてを試食させていただきました。
(左:パームシュガー製造体験、右:レンガ工芸の工場)
・6日目 ▶ BOLYNO協会へ訪問
BOLYNO協会…高等教育を提供する私立の教育機関
(R.T/大学3年生)
村で見学した学校では、実験室がなく、理系科目への理解度が低いことが問題になっていました。また、教師の方々からは「実験室が欲しい」「扇風機やエアコンを増やしたい」といった要望があり、設備の不足が課題だと感じました。一方で、BOLYNO協会の学校には、実験室があるだけでなく、生徒たちが自ら実験し勉学に励む環境が整っていました。それだけでなく、食品開発のための調理室、畑、家畜小屋なども備えられており、「こんなに充実した学校が、村からそこまで離れていない場所にあるのか」と衝撃を受けました。村の学校との違いを目の当たりにし、教育環境の格差を強く実感しました。
▶ 現地での気づき
(K.H/大学3年生)
私は今回、プログラム以外の時間で子ども達と程よく触れ合えたのが、自分の体力的に良かったと感じています。遊ぶ時は全力で遊び、それ以後は学びの時間となったことで気持ちの切り替えができて、よりプログラムに集中できました。気づきとしては、学校内に時計がほとんどない事が個人的に気になりました。カンボジアの人々はどのような時間の感覚で過ごしているのか疑問に思いました。
(Y.I/大学3年生)
村での生活は日本とはかけ離れており、衝撃が多かったです。トイレやお風呂は、貯水を使用し、牛やにわとりがすぐ近くを歩いていました。日本では出来ない経験や非日常感は、すべてが新鮮でワクワクしました。気づきとしては、日本製のものが意外と多くあった事です。子ども達が乗っている自転車に日本語の表記があり、カンボジアという遠い国の村の子ども達が、日本の製品を使っていることが嬉しかったです。しかし、自転車のサイズや靴のサイズが身長と明らかに合っていない子どもがいて、怪我をしないか心配になりました。日本では成長に合わせて買い換えますが、カンボジアでは金銭面から、買い換えることが出来ない家庭があり、貧困層の経済状況は厳しいことを改めて感じました。
▶ スタディーツアーを終えて
(M.T/大学3年生)
今回のスタディーツアーを通じて、この経験をどのようにSWITCHの活動に活かし、カンボジアの子どもたちの未来をより明るくする支援へと繋げていくのかが、私たちにとって最も大切な課題です。私たちは今後も、現地で学んだことを基に支援を続け、子どもたちがよりよい未来を歩むために力を尽くしていきます。これからもSWITCHの活動が、カンボジアの子どもたちにとって希望となるよう、全力で取り組んでいきたいと思います。また、今回スタディーツアーに参加できなかったSWITCHのメンバーにも、この経験を共有し、モチベーションを高められるようなアプローチをしていくことも大切だと考えています。現地での学びや感じたことをしっかりと伝え、ツアーに行ったメンバーと行けなかったメンバーが同じ想いを持って、これからの支援活動に取り組んでいけるよう、私たち自身が橋渡しの役割を果たしていきたいと思います。SWITCH全体で想いを一つにし、より大きな力でカンボジアの子どもたちの未来を支えていけるよう、今後も活動を進めていきます。
今回のツアーを組むにあたってSWITCH様が現地に何ができるかなどたくさん考えてイベントを企画されていました。SWITCH様の思いがカタチになるよう民際センターでは引き続き応援させていただき、多くの子どもたちが学校に通えるよう活動を行っていきます。