【ラオス】奨学金と子どもを繋ぐコーディネーターから見た現状
写真左がカンカム・チョンマニワンさん
Sabaidee!(ラオス語で「こんにちは!」)現在カムアン県ナカイ郡に住むカンカム・チョンマニワン58歳です。ナカイ郡の中学校で技術職の役人として働き、20年以上民際センターラオス事業所で奨学金と子どもたちを繋ぐコーディネーターをしています。
まず、私が住む「ナカイ郡」についてご紹介させていただきます。ナカイ郡はカムアン県の中心地ターケーク郡から約100㎞離れた場所にあります。標高が高く、見える景色は山ばかりです。多くの人は農業に従事しています。この郡と学校は遠く離れ、丘を上り下りし、ボートやバイクに乗り、何時間、何日間という時間をかけて家や学校を訪問しなくてはならないような場所もあります。
民際センターラオス事業所のコーディネーターとして、定期的に学校や生徒の家を訪れ、両親と面会し、子どもたちが置かれている環境や状況を理解する必要があります。多くの少数民族で成り立つこの郡は、民族ごとに異なる言語を話します。私自身雨季には、泥だらけになりながら、丘を上り下りし、学校や生徒の家を訪問します。学校から遠く離れた村から通う子どもたちは、学校に通うだけでもとても大変な思いをしていることをコーディネーターとして実感しています。山に囲まれたこの郡が抱える典型的な問題です。
(左)バイクに乗る現地コーディネーター (右)険しい山道
日々の食料事情はとても厳しいです。主に田畑からの耕作物を食料としますが、わずか6、7ケ月分の食料しか手に入らず、耕作物が手に入らない間は自然の恵みであるきのこや果実を探しに森に入る生活です。
奨学金支援制度は生徒たちの成長にとても役立ちます。子どもたちの家族を通じて伺えることですが、読み書きのできなかった子どもが文字を読み書きできるようになり、知識や能力が高まることを実感しています。ご支援者様がくださるプロジェクトや奨学金のおかげで、子どもたちの家族の負担が軽減され大変ありがたく思います。
学校に通うお金のないこの郡の恵まれない生徒たちが奨学金を受け、学校に通い続けられる支援に関われ、教員として、コーディネーターとして私自身とても誇りに思っています。学校を建設し、設備を整え、本や服、学用品や自転車などをお贈りいただき大変感謝申し上げます。最後になりますが、私からお返しに差し上げられるものは何もございませんが、コーディネーターとしてご支援者様とご家族がこれから先ずっとお幸せでいられますようお祈り申し上げます。大変ありがとうございます。
「ダルニー奨学金」「HOPE奨学金」は、ドナー1人につき1人の子どもを支援し、子どもには誰が支援してくれているのかを伝える、
顔が見える、成長が見守れる、1対1の国際教育里親制度です。皆様からのご支援、お待ちしております。