ベトナム

ベトナム

 

かつては中国への朝貢国であり、その後はフランス領インドシナとして植民地支配を受けていました。

ベトナム戦争では国土全体が戦場となるなど、歴史に翻弄され続てきた国です。

1973年のパリ協定を経て1976年に南北統一して以来、共産党による一党政権が続いています。

1986年にドイモイと呼ばれる改革路線を打ち出し経済成長を遂げています。

【基本情報】

面積:32万9,241平方キロメートル(日本の北海道を除く)

人口:9,370万人(2017年、越統計総局)

GDP:2,385米ドル(2017年、越統計総局、一人当たり)

民族:キン族(越人)約86%,他に53の少数民族

言語:ベトナム語

宗教:仏教,カトリック,カオダイ教他

首都:ハノイ

隣国:中国、ラオス、カンボジア

(出典 外務省 国・地域データ)

【支援地域状況】

ダルニー奨学⾦を提供している対象県は、現在、タイビン省およびドンナイ県です。

ドンナイ省はホーチミン市の東隣に位置します。ホーチミン市の隣ということで、工業化が速いスピードで進んでいます。しかし、その一方で貧富の差が拡大し、奨学金を提供する同省のディンクワン郡は平均月収が約80米ドル。しかも、農村部に行けば行くほど収入は少なくなります。

※ドンナイ省には、1つの都市部と、10の郡があります。

 

タイビン省は、ハノイ首都から約130kmで海に接する東南方面に位置します。また、ホン川の下流でタイビン省の省民の仕事はほとんど農業です。ドイモイ改革以来、市民の生活はよくなりましたが、省全体の平均月収が約113米ドル。

※タイビン省は、1都市部と、7の郡があります。

 

【教育事情】

現地の教育の概要と特色

学校制度

5・4・3・4制

義務教育期間

6歳~15歳(1学年~9学年)

学校年度

9月5日~5月25日(年・学校により、変動・相違あり)

学校年度

【2学期制】(年・学校により、変動・相違あり)
1学期:9月第1週~1月中旬
2学期:1月中旬~5月下旬

教育概要・特色

ベトナムにおける義務教育は、小学校から中学校課程終了の第1~第9学年までであるが、ハノイなど都市部を除いたべトナム全体の就学は、小学校課程終了の第5学年までとなっている。
一方、都市部を中心として、教育施設が児童生徒数に対して大幅に不足していることから、子どもたちは午前組・午後組の2つの登校組に分かれ、同一教室を2回使用する2部制が採用されている。
さらに、学区制がないため、評判のよい学校へ児童生徒が集中する結果となっている。

近年、日本に対する関心も年々高くなっており,日本語を学ぶベトナム人は4万人以上で,ハノイ,ホーチミンを含む5地域の中学校・高等学校では,日本語を学習しているクラスもある。

現地の学校段階別教育の概況

義務教育

小学校は全国に15,254校、児童数は7,790,009人。中学校は全国で10,312校、5,138,646人の生徒が通学している(いずれも2015年の統計)。小学校は週休2日(木・日曜日が休み)だが、中学校は日曜日のみ休みとなる。

義務教育の学校段階種類および就学状況

小学校:6歳~11歳、1年生~5年生、就学率98.6%
中学校:12歳~15歳、6年生~9年生、就学率90.4%

カリキュラム
教授言語

教授言語はべトナム語のみ。

義務教育段階の学費

【授業料】 無料~60万ベトナムドン/1年
【その他の費用】 教材費、学校建設費など

(出典:外務省 諸外国・地域の学校情報)

【現奨学生の生活】

理事長の秋尾が2017年12月にベトナムに出張しました。今回はその様子お届けします。

民際センターは、2013年よりベトナムで活動を開始し、現在2つの省で奨学金事業を行っています。

理事長 秋尾より

首都ハノイから車で2時間程度の距離にあるタイビン省を訪問し、ダルニー奨学金授与式に参加した。

タイビン省での奨学金事業は、タイビン省赤十字事務所の協力の下、行われている。

タイビン省の赤十字は地域レベルまで浸透しており、各地域のおかれている状況を把握することができる。

そのため、より貧しい子どもに奨学金を提供することが可能となっている。

今回は、タイビン省赤十字事務所副所長が、奨学金授与式に参加し、挨拶を行った。

 

奨学金の様子

授与式後、奨学生宅の1軒を訪問した。

彼女の名前は、グエム・ツイ・リン(中1・女子)。彼女の父親は、肝臓癌で43歳の時の既に亡くなっている。

夫が亡くなったため、母親は家族を養うために早朝から夜遅くまで日雇いの仕事に就いている。

私が訪問すると、彼女の祖父と叔父が現れた。彼ら2人は、ベトナム戦争に徴兵された。枯葉剤の影響を受け、何度も手術を受け、現在も病気がちだ。

祖母は、ベトナム戦争時に、近くで爆弾が落ち、鼓膜が破れた。その影響で、現在も耳が聞こえない。

このような家族をリンちゃんの叔母が一人で面倒をみている。

私が一言、「お世話が大変ですね」と言った途端、私の同情の言葉で、涙腺が緩み目から突然大粒の涙。

自分を犠牲にして献身的に家族の面倒をみてきた。張り詰めた気持ちが緩んだに違いない。私の目からも涙。

リンちゃん一家と秋尾

ベトナム戦争の影響を直接受けたリンちゃんの祖父の世代、そしてベトナム戦争の影響を間接的に受けた父母の世代。

少なくとも三世のリンちゃんの世代は教育を受け、希望をもった人生を祈念したい。

民際センターができること

今回、秋尾が訪問したタイビン省で最初に活動した国際協力NGOが民際センターでした。その後、1団体が活動を開始したにとどまります。

民際センターしか、タイビン省で奨学金事業を行っている団体はありません。

タイビン省では奨学金を必要としている子どもがまだたくさんいます。子どもたちに奨学金を提供できるのは、民際センターしかありません。

【元奨学生のその後】

 

元奨学生で成績優秀のグエン・バン・ホア君

三年前に、中学生3年生だったホア君の父が、仕事中の事故でなくなりました。そのあと、母を追い詰め彼女は病気になってしまいました。家計を助けなければならないので、学校の生活を見送りしました。当時、ベトナムのタイビン省の赤十字事務所を通じて、民際センターが1年の奨学金を援助しました。民際センターから1年間だけ支援したが、「その奨学金支援は私にとって、本当に重要なものだったのです。民際センターの奨学金は、私の中学校4年生生活を後押ししてくれました。」と民際センター及びドナー様への感謝手紙の中で、ホア君が語りました。

ホア君は今年、高校3年生になりましたが、中学校そして今の高校の学校での業績はいずれも優秀だそうです。ホア君はきっと社会人になっても日本のファンになるでしょうね。

 

【支援国ベトナムの教育情報】

▼ 小さな川は歩いて通学。大きな川は船に乗るが乗船料金は月18ドル

▼ ベトナム貧困地域における教育教育の重要性

▼ ベトナム 教育によりみいだせた希望

 

 

寄付ボタン