【支援できる国】ラオス カンボジア
日本で過ごしていると、家、本屋、図書館、学校、職場・・・いたるところに本があります。子どものころ、絵本に描かれた物語に元気づけられた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?本を読むことによって培われるのは創造性だけではありません。知識や広い視野を身に付け、他の人の気持ちを理解することを可能にしているのも読書だと思うのです。
民際センターが支援しているラオスとカンボジアでは、子ども向けの本が不足しています。特に首都のビエンチャンやプノンペンから遠く離れた地方では読む本が教科書だけという子どもたちも多くいて、読書の機会が与えられていません。そのような状況を受けて、子どもたちの豊かな想像力と思考力を育むために、民際センターでは、ラオスとカンボジアの支援地域の学校に書籍を届ける「図書支援プロジェクト」を実施し、子どもたちが少しでも本に触れる機会を増やす活動をしています。このプロジェクトでは、日本製の本を贈るのではなく、ラオス語やクメール語(カンボジアの母語)で書かれたその国に昔から伝わる物語や必要な知識を培う本をその国の現地職員が選び、学校に贈っています。本の寄贈を受けた学校では、多くの生徒が初めて見る本に目を輝かせています。
その図書支援プロジェクトも、2010年の開始から時間が経ち、皆様のお陰でラオスでは1,000校を超える学校に図書を贈ることができました。しかし、先日訪れた学校の先生たちは、「子どもたちが熱心に本を読むためどうしても傷んでしまいます。新しい本を補充してほしい。」と希望しています。未だ寄贈のない学校もまだ多くあり図書は慢性的に不足しています。
皆さまの温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
寄贈された書籍を読む生徒たち
図書支援プロジェクト
■ 支援金額:35,000円
■ 図書セット内容
①支援者のお名前が本箱や本に記載
名前が記載された本箱(ラオス)
名前が記載された本(カンボジア)
支援者名が、ラオスでは本箱に英語・ラオス語(ラオス)で、カンボジアでは本に英語・クメール語(カンボジア)で記載され、子どもたちに支援者情報が直接伝わります。「支援者名」はお申し込み者以外でもご指定可能です。連名で記載することもできますので、お申し込み時にご指定下さい。
②ラオス・クメール語の本
ラオス事業所・カンボジア事業所が学校の要望を聞き、図書を必要としている学校に届けています。小学校には小学生に中学校には中学生にあった本を配布しています。
③1セットあたりラオスでは約90冊、カンボジアでは小学校へ約120冊、中学校へ約150冊の本をお届け(2023.12現在)
*現地での物価高騰や為替の影響により、冊数が変更になる場合があります。
■ スケジュール
*ご寄付から半年ほどの送付を予定していますが、現地の購買、配達、郵便事情等で1~2ヶ月遅れる場合があります。ご了承ください。
■ 報告書について
支援いただいた方に、支援した学校や図書を受け取った時の先生や子どもたちの写真が入った報告書をお届けします。
報告書(ラオス)
報告書(カンボジア)
寄贈される本の内容(例)
学校に寄贈される本は、歴史、文化、伝統、道徳等に関連する小説、哲学書、辞書、教科書(文法、法律、科学、地理等)が含まれています。下記に実際に贈っている本の表紙とあらすじを紹介します。
・鷹とカラス(ラオス)
ある⽇、カラスが⽊の枝から周りを⾒回していると鷹が⼩さな⽺を捕まえて空へと⾶んで⾏きました。そこでカラスは、「きっと私も鷹のように⽺を捕まえることができるだろう」と思いました。次の⽇、カラスは、⽺飼いが町へ⾏っていない時を⾒計らって⽺を捕まえようとしました。でも、⽺の⽑を少しむしり取ることしかできませんでした。その⽺⽑が⽻についているカラスを⾒た⽺飼いの息⼦が⽗親に聞きました。「なぜ、あのカラスは⾃分の⽻に⽺の⽑をつけているの︖」と。⽗親は「カラスは、鷹が⽺を捕まえているのを⾒て⾃分も同じことができると思ったんだ。他⼈ができることをすべて⾃分ができるわけじゃないんだよ」と⾔いました。
・人さらい(カンボジア)
この物語は、クメール語(カンボジアの公⽤語)で「ブロマット・ボロモング」と呼ばれます。その昔、カンボジアの地⽅では⼦どもの内臓(胆のう)を神にささげる神事がありました。⼦どもの、特に男の⼦の胆のうからは良い薬ができると⾔われていたのです。今ではその話は、迷信ということを皆がわかっていますが、この話から親や社会は⼦どもたちに親の許しを得ずに遠くに遊びに⾏かない様に諭しています。「時間になっても帰らないと⼈さらいが来て胆のうをとられてしまうよ」と。
子どもたちの様子
日ごろ本に触れることが少ない子どもたちに本を見せると目を輝かせて喜びます。本は子どもたちを未知の世界へいざなうことでしょう。また、本を読みその知識を子どもたち同士や先生と共有することで皆のコミュニケーションの輪も広がります。
寄贈された本を読む子どもたち(カンボジア)
目を輝かせる子どもたち(カンボジア)
教室で本を読む子どもたち(ラオス)
寄贈された本箱を囲んで(ラオス)
外で本を読む(ラオス)
先生に本の説明を受ける(ラオス)
支援者の声
ご支援していただいた方からは、
・学校の様子や子どもたちの喜ぶ様子を報告書で知ることができ、自分の寄付が子どもたちの役に立っていることがわかりました。
・自分も本が好きで、絵本の世界を楽しく想像しながら子ども時代を過ごしました。この楽しい気持ちを子どもたちにもわかってもらえたら嬉しいです。
・寄贈した学校の子どもたちの喜んでいる写真を見て、私も小さい頃お話の続きが知りたくて、父に話の続きを読むようせがんだことを思い出しました。
など、感謝のお言葉や思い出を共有していただいています。
本を手にする機会がない子どもたちに読書の機会を与えてください。