奨学金支援を通じて、息の長い草の根の国際交流を目指して

民際センター設立20周年で来日したダルニーさんとツェンチャイさんは、東邦中学校を訪問し、生徒と交流を深めた。07年12月
1997年から個人的にダルニー奨学金のドナーを続けていた私でしたが、2003年暮れに奨学生はどんな子なのだろう、ぜひ会ってみたいなと思い立ちました。民際センターのご協力で、ノーンカイ県のバン・ノン・フー・フォイロム校という小さな学校を訪問し、貧しいながらも純真な奨学生に会いました。日本人にとってみればちょっとしたことなのですが、それがこの地の子どもにとってみれば、一生を左右する出来事だということが実感できたのです。これを日本の恵まれた子どもたちにも知ってほしいということから、学校での書き損じはがきキャンペーンに取り組む動機となりました。
そして2006年度から本校では書き損じはがきキャンペーンを始めました。まずは自分の学年からということで中学1年生を中心に「書き損じはがきを収集して進学したくても進学できないタイの子どもたちに学資を提供しよう」と生徒・保護者・教職員呼びかけて、運動を始めました。やはり年賀状の書き損じが中心となります。従って年が明けた2007年2月に集計してみると、3人の3 年間分の学資にまでなっていました。
そして2007年度には生徒会を中心に学校全体で取り組むことができるようになりました。そして2008年2月の集計では4人の3年間分になりましたので、この運動は浸透してきたのではないかと思っています。
これが縁となったのでしょうか、ダルニー奨学金20周年に、本校にお声がけをいただき、ダルニーさんとツェンチャイさん(奨学生第一期生)の来校を実現できました。生徒たちと昼食を一緒に食べていただいてから、最初に書き損じはがきに取り組んできた中学2年生にお話をいただきました。ダルニーさんからは「ダルニー奨学金によって今夢を実現できている」という話を真剣に時には涙を浮かべながら、生徒に語りかけていただきました。ツェンチャイさんは、「奨学金が決まったときの嬉しかった気持ちと今は英語の教師として貧しい子どもたちのために働いている」ということを生徒に語りかけていただきました。お二人の話は生徒に強い感動を与えていただき、これからの生徒の人生に大きな影響を与えていただいたものと心から感謝いたします。
これからも書き損じはがき収集による奨学金支援を続けていきたいと思っていますし、奨学生と本校の生徒との交流を文通などで図っていければと考えています。息の長い草の根の国際交流ができればとても意義のある運動ではないでしょうか。
【ダルニー通信50号(2008年夏号)より抜粋】