今まで気づけなかった人とのつながり、だれかのために役に立てることの充実感、そして地球は同じ人間でできている
錦中学校では12月は人権週間で、日本や世界のいろいろな場所での人権問題や、人権の歴史などを勉強します。その間「人権講演会」も実施し、三重県内の有名な方を講師としてお招きして人権について学びます。また、各クラスでは集中人権学習を行い、一人一人が自らの人権感覚を問うたり、話し合ったりして力量を高めあっていきます。
学んでいく内に、世界には僕たちのような年齢の人でも、食べ物が満足に食べられない人や、学校にも通えない人がいること、つまり基本的な人権を保障されない人がたくさんいることを知りました。そして、同時に僕たちは恵まれた環境にいることにも気がつき、何とか僕たちにできる支援の方法がないかと考え始めました。そこで、見つけたのが『ダルニー奨学金』でした。今年で支援3年目になります。初年度は学校内の取り組みだったので、なんとか250枚に達する程度だったのですが、2005年度は「書き損じはがき」を町の人たちにも呼びかけて集めることにしました。すると、いっきに700枚以上集まりました。さすがは大勢の力はすごいと思いました。そのおかげで、初年度1年間の支援をしたラオスのワンチャイさんを小学校卒業まで支援することができるようになりました。初年度に送られてきたダルニー通信とワンチャイさんの写真を、協力していただいた町の役場に展示して、感謝の意を表しました。僕たちはワンチャイさんの姿を見て、自分たちが頑張った結果が見えた気がしました。日本に居ながらでも何かの支援はできるのだと実感できました。それからは、12月になると「ワンチャイさん」の名前を口にするようにもなりました。
昨年2006年度も同様に「書き損じはがき」を町に呼びかけて集めましたが、昨年、家にあるはがきをほとんど協力してくれたせいか、思ったようには集まりませんでした。しかし、僕たちの活動を聞きつけた中日新聞社の方が取材に訪れてくださって、地方版だけでなく、松阪版にも掲載してくださいました。すると数日してから県内のあちこちから『新聞を見ました。素晴らしい取り組みだと感心しました。このはがきも協力させてください。』などの励ましのお手紙とたくさんのはがきが届けられるようになりました。本当に感激でした。人の気持ちの温かさが初めて形となり、実感できました。そして、同時にメディアの力のすごさも改めて感じることができました。
昨年はこういう経過で、結局950枚を超える数のはがきが集まり、ラオスやタイの子ども達の学びたい気持ちを支えられるようになりました。本当に嬉しかったです。この活動を通して、僕たちが得たことは数多くあります。今まで気づけなかった人とのつながり、だれかのために役に立てることの充実感、そして地球は同じ人間でできているのだということ。あらためて「ダルニー奨学金」制度の存在に感謝します。