人に対する「愛と思いやり」(ナムチン中学校校長先生ブチホンサンさんの手記より)

私が小さい時、私の祖母は金属くずやアヒルの羽を集めて売っていました。

祖母は私にアイスクリームを買うためなどにそのお金は絶対にくれず、ドアの後ろにあるかごに貯めていました。

 

当時は多くの物乞いがいてほとんどの家は玄関がありませんでした。そんな時、多くの物乞いが食べ物とお金を求めてドアをたたきました。

祖母は喜んで彼らを迎え入れ、話をしながらボウル半分のお米と、かごに貯めていたお金を渡しました。

彼らが帰った後、彼女は、人に対する「愛と思いやり」についてまだ子どもだった私に説明してくれました。

 

私は、大人になり今は中学校の校長をしています。

感情豊かな子どもたちと働いていてとても幸せだと思っています。

私が校長になったときから、いつも彼らのおかれた厳しい状況に心を痛めてきました。

私は決して裕福ではないので、お金による支援はできません。

ただ、彼らをいつも一生懸命励まし続けていました。

 

そのような折に、気さくな民際センターベトナムのスタッフの方々が、爽やかな風が吹くかの如く現れました。

もし、民際センターの支援がなかったら、間違いなく私の子どもたちの夢は潰え、将来は閉ざされてしまっていたでしょう。

民際センターの支援は私の生徒たちを暗闇から起き上がらせ、悲惨な運命から救い出してくれたのです。

3年の間に、103人の生徒が奨学金を受け取り、それらは私の生徒を笑顔にして彼らの将来の夢を後押ししています。

 

ナムチン中学校

<ナムチン中学校校長先生ブチホンサンさんと生徒たち>

 

私が民際センターベトナムスタッフと共に生徒の家庭を訪問して彼らのおかれた厳しい状況を知るにつけ、私の生徒を愛おしく思い、学校と自分の仕事の重要性を気づかされます。そしてそれは、このような機会を作ってくれた民際センターベトナムスタッフのおかげだと思っています。

先生と生徒の関係はさらに近くなり、そして先生は生徒の事をさらに親身になって考えます。

さらに、私は自分の人生は意味のあるものだと実感しています。

 

民際センターから二度目の奨学金をもらった時の事です。

私は生徒を集めて「民際センターの支援者の方々は美しい心を持っているという事を知っていますか?」と聞きました。

 

「遠い国から、彼らは無償の愛を送ってきてくれているのです。何も、見返りを求めてはいないのですよ。

彼らは、ただただ、あなた達が勉強を続けることができるように助けてくれて、あなた方の人生を支えているのです。

これは他人に対する思いやりなのです。」と。

 

彼らは、突然泣き出して私も涙しました。

民際センターの奨学金を受け取った生徒は、お金を節約して困難な状況にある人たちを助けそして分け与えるでしょう。

現在、彼らは、古い毛布や本を友人に分け与え、貧しい人が清潔な環境で過ごす家を建てるために見返りを求めず働いています。

 

ナムチン中学校の校長先生と生徒たち

<地域で働くナムチン中学校校長先生ブチホンサンさんの生徒たち>

 

「愛と思いやり」は、大それたことではないのです。

私たちの何気ない日常の中にあります。

我々は愛と愛を分け合うことを民際センターベトナムのスタッフが私たちの地域で活動していることから学びました。

 

最後に、私の生徒たちに思いやりを下さった民際センターベトナムと民際センターに対する深い感謝を込め、最後に有名な言葉を引用します。

 

「人の幸せは何を得たかではなく、何を与えたかで決まる」

出典:ベン・カルソン

 

ナムチン中学校校長  ブチホンサン

 

手記を寄せてくれたブチホンサン先生の生徒たちは支援を受けることができました。

しかし、まだまだ支援を必要としている子どもたちがいます。

 

寄付ボタン

民際センター編集部
「公益財団法人民際センター」は日本生まれの国際協力教育NGOです。世界の子どもたちが中学校に通えるよう教育支援をしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です