カンボジア女子寮視察記

~カンポンチュナン県の2つの女子寮を訪ねて~

カンボジアの首都プノンペンから車で北へ2時間。窓からの風景は、都会の喧騒からみるみるうちに田舎の風景に変わり、カンポンチュナン県の中心地に到着しました。
この県の名前はクメール語でカンポンは港、チュナンは鍋という意味で陶器の生産が盛んです。
昔からその川沿いに位置する県中心の町より陶器が各地へ運ばれます。そして今でも年に一度「陶器市」があり、多くの観光客が訪れるのです。


(トンレサップ川)

その町からメコン川の支流であるトンレサップ川をボートで15分渡った対岸に到着するやいなやトゥクトゥクに乗り換え、20分行った先にあるカンポンレイン中高一貫校を訪問しました。
気温が32度を超える中、3~400人の生徒たちが校門から校舎に並び日本とカンボジアの国旗をもって迎えてくれました。
ある子は「ハロー」、ある子は「こんにちは」と声をかけてくれます。先生から「英語か日本語なら通じるよ。」と教わったのかもしれません。
教室や授業の様子を見て回った後、学校の敷地内にある民際センターの
支援で2015年に建設した女子寮を見に行きました。
その寮には家から学校までの距離が20km以上ある生徒も多く住み、もしこの寮がなかったら彼女たちは通学を続けることが出来なくて学校をやめてしまっていたことでしょう。
その寮に住む生徒たちと話をすることができ、「将来の夢は?」と聞くとそれぞれに「先生!」「歌手!」「警察官!」と目を輝かせて答えました。


(寮に住む生徒たち)

その寮の両隣りには、生徒の寮と先生の寮が並んでいて校長先生は、
「その3棟には全体の人数が約60名いるのだけど、トイレが2つ、シャワー室が1つ。特に朝は並んで大変です。台所も野外にある一か所で雨がひどい日には料理ができない。」
と話してくれました。

次に訪問したタックホー中高一貫校。
約束の時間より少し早く行ったということもありましたが、初老の男性がテーブルタップをもって現れたのです。
学校の事務員の方と思っていたら、「校長先生です。」とカンボジア事業所所長のチャンディーが紹介してくれました。
カンボジアの地方の学校では、先生の人数や予算が少ないため、1人の先生が授業はもちろんのこと、事務作業、学校施設のメンテナンス、教育委員会との折衝等、その仕事は多岐にわたります。
先生不足から、校長先生自身も自宅から学校まで20kmの距離を毎日バイクで通っています。
「家から近くの職場を選ぼうと考えたこともあったが、もっと遠くから、またはいくつかの川を渡って通いながら、勉強を続けたいと考えている生徒たちがいることを思うと、自分もこの学校で頑張らなければならない。」と話してくれました。


(タックホー中高一貫校の生徒たち(もうすぐ授業が始まります。))

自宅と学校の距離が遠く、毎日の通学が難しい女子生徒たちは、民際センターが支援した女子寮に入り、通学の心配をすることなく勉強を続けています。
また、この学校の名前でもある「タックホー」と言うその辺りの地域を指す地名はクメール語で「水が乾く」という意味。その名の通り、この地域は昔から水不足に悩まされています。
この学校でも、いくつかの井戸からはもう水が出ず、今使っている井戸もポンプがさび付いて校長先生が修理しながら使っていますが、その古いポンプの部品を入手するのも大変です。

今回はカンボジアの2つの学校とその女子寮を訪問し、校長先生の話を聞き生徒たちの様子を見ることができました。
その中で校長先生方は生徒たちのためにより良い環境を用意したいと思い、その実現のためにできる限りのことをしています。
そして、生徒たちは、家から学校が遠い等の通学の問題に直面し、また、水、学校施設、学用品が不足する中、何とか勉強を続けようと頑張っていました。
その中で女子寮は、通学を理由に就学をあきらめざるを得なかった女子生徒を支援し、彼女たちの夢を将来へつないでいます。

カンボジアでは、子どもたちの教育を妨げる多くの問題があります。

民際センターでは、カンボジアにおいて不足する女子寮の建設支援を行っています。

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民際センター編集部
「公益財団法人民際センター」は日本生まれの国際協力教育NGOです。世界の子どもたちが中学校に通えるよう教育支援をしています。

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