
バイシーを体験する佐藤さんご夫婦
「2005年10月、ラオスへの研修旅行に初めて参加しました。民際センターで建設中の小学校見学、滞在村での学校訪問・交流会・体験活動、奨学生面会などが今でも鮮明に思い出されます。滞在村の小学校へ行くのも大変でした。雨期の影響で道路が寸断されたり、陥没していたからです。花束を持った243名の子ども達や村人達が、30度を越す炎天下で汗だくになって2時間も私たちを待っていてくれました。そのナーカーム村に2泊。村中あげての大歓迎。お寺でのバイシーの儀式では“身体安全と厄除け“としてたくさん絹糸を手首に巻いてもらいました。満点の星空の下、村人たちと夜の更けるのも忘れて交流を深めました。私達ドナーは5軒の家に分宿し、稲刈り・釣り等の体験活動をしました。

筒抜けの校舎を見学する佐藤さん
学校とは名ばかりの穴だらけの校舎、朽ちた腰板、窓も教室の仕切りもなく、でこぼこの土間で1年生から5年生まで筒抜け。1年生は83名で、ぼろぼろの机に、鞄を背負ったままガタガタの1つの椅子に5〜6人座って、先生の後に続いて暗唱学習をしていました。上学年ですら教科書やノートも持っていません。忘れないようにと、どの子も真剣に勉強をしていました。とにかく想像に絶する一見でしたが、子ども達の瞳がきらきら輝き、とても明るかったのが嬉しかったです。自然との共存の中で、豊かな精神文化が息づいており、何が幸せかをつくづく考えさせられました。
私は50年前に匿名で東京の一女教師から『あなたの読みたい本代の足しにして』と毎月千円送ってもらいました。今日の自分があり、ラオスの子ども達に会えたのもその人のお陰です。私は貧しかったのでいろんな人のお世話になりました。その人たちへの感謝と恩返しを含めて、奨学金支援の他に、妻と2人で小学校校舎新設の寄付もすることで、子ども達の縁の下の力持ちになろうと決意を新たにした旅でした」