ミャンマー

1962年にネ・ウィン将軍率いる軍事クーデターが発生し、その後は「ビルマ式社会主義」を標榜して鎖国に近い状態が長く続いた。その間国内各地で独立や自治を求める少数民族との戦闘が続き、自由や民主化を求める暴動も度々起こり経済も低迷したが、豊かな自然に恵まれた美しい国土を持ち、穏やかで親切な人々が暮らすこの国は、テイン・セイン大統領の元、大きな転機を迎えつつある。

基本情報

  • 面積:68万平方キロメートル(日本の約1.8倍)
  • 人口:6,242万人(2011年,IMF推定値)
  • 一人当たりのGDP:702ドル(2010年度,IMF推定)

支援地域状況

支援地域のティワラ経済特区(SEZ)はヤンゴンから南東23キロに位置する。SEZ全体の開発面積は約2400ヘクタール(東京ドーム500個分)だが、電力、上下水道、情報通信などのインフラ整備は進んでいない。

教育事情

現地の教育の概要と特色

学校制度 5・4・2制
義務教育期間 義務教育制度は導入されていない。
学校年度 6月初め~3月中旬
学校年度 【3学期制】
1学期:6月~10月
2学期:11月~12月
3学期:1月~3月(4、5月が夏休みとなる)
教育概要・特色 現在のミャンマー学校教育制度は、基礎教育と高等教育からなっている。基礎教育機関には、小学校5年間、中学校4年間、高等学校2年間および各種職業学校がある。高等教育機関には、短期大学、大学がある。各学校はすべて政府の統括下にあり、教育方針や教育課程などは教育省が管轄している。
政府は1980年代から初等教育の充実に力を入れており、開設した小学校の数は31,496(1989年)から36,155(2009年)まで増加し、また、小学校の就学率は91%(1999-2000)から、96.56%(2004-2005)に改善している。2001年度からは、1年生から11年生までの進級および11年生修了について、各教科修了テスト及び学年末試験により児童生徒の学力を評価する「学力継続評価制度」を実施している。留年者を多く出していた学年末試験による進級制度は1997年度までに廃止された。大学入学試験については、11年生卒業と大学入試を兼ねた、ミャンマ-試験委員会による「全国共通試験」が実施されている。
ミャンマーは仏教国でもあることから、一般的に親は教師に協力的であり、親子とも教師に対し尊敬の念を持って接している。また教育省に承認された宗教省の僧院教育も存在しており、僧院長たる僧侶が寄付金等で経営をする僧院付属小学校、中学校、高等学校がある。これらの学校は、生活に困窮している子供たちの就学を目的としており、学費は無料となっている。僧院付属学校数はミャンマー全国で1402校(2009-2010)ある。

現地の学校段階別教育の概況

義務教育 義務教育制度はいまだ導入されていないが、5歳に達したすべての児童は小学校に入学する権利が認められている。
年間授業日数は200日前後となっている。
小・中・高校とも、定期試験の成績によっては進級・卒業できない場合もある。
義務教育の学校段階種類および就学状況 小学校:5歳~9歳、1年生~5年生、就学率96.56%
中学校:10歳~13歳、6年生~9年生、就学率42.2% 
高等学校:14歳~15歳、10年生~11年生、就学率32.6%
(2004-05年度教育省発表、上述のとおり義務教育制度は導入されていないので、参考として記載)
カリキュラム・教授言語 小学校は、1時限30~35分で、最低週40時間、中学・高校は、1時限45分で、最低週35時間。
義務教育段階の学費 【授業料】
小学校は無償、
中・高等学校では、学年が上がるにつれて、学費も上がる
(毎月の学費は、6年生は500チャット、7年生は600チャット、8年生は700チャット、9年生は800チャット、10年生は900チャット、11年生は1000チャット)
【その他の費用】教科書費、文房具費、学校改修費、スクールバス代等(金額は学校により異なる)
スクールインフォメーション 小・中学校では出欠、遅刻のチェックは非常に厳しい。
服装はいずれも制服を着用。通信簿による成績評価が行われる。1クラスの人数は40~60名と比較的多い。

出典:外務省 アジアの国・地域別都市一覧

奨学金申請中の子ども

ヘインニットピン村のマウンエミンソ君とマオハマーチンちゃん

ヘインニットピン村のマウンエミンソ君(12歳)とマオハマーチンちゃん(11歳)は今年6年生。
二人の両親はどちらとも農作業の日雇い労働者で、子供を学校に送るのが経済的に困難です。お姉さんのマエイミチンちゃんは5年生の時に学校を止めて、靴工場ではたらかないといけなくなりました。二人の家は村の外れにあるので、学校に通うには徒歩で2つも橋を越えなければなりません。
彼らは貧しいですが、一生懸命勉強を続けています。いくつか賞を受け成績もクラスでトップになり、2012年~2013年の間奨学金を受けることになりました。
「お姉さんが学校を止めて働いてくれたおかげで、ここまでなんとかやってこられました。奨学金を受けられるようになりこれからの勉強への意欲がわいてきました。支援してくださった方にとても感謝しています。しかし今後、家族を支える為に私達も働くとこになってしまうのが不安です」

奨学金申請中の子ども

ハタンタピン都区ダナエビ村に住むマンウンサンウィン君

マンウンサンウィン君(13歳)は6年生の勉強をしています。

彼のご両親とお兄さんは村の雑務作業をしており、現金収入は月平均わずか90,000ヤット(100US$)です。家族は日払い労働者なのでみんなが一緒に住むことが出来ず、マンウンサンウィン君本人は村のお寺にお世話になりながら修道憎のお手伝いをしています。

それでも彼は意欲的に勉強を続け、いくつか賞を受け取り成績もクラスでトップにいなりました。

「僕は家が貧しいけれど、一生懸命勉強をしてクラスで一番になれました。これからももっと上のレベルの教育を受け、いい仕事を見つけ、老いてゆく両親や兄弟を支えられる様になりたいです。僕やクラスメートのみんなに奨学金を提供してくれた皆さんにとても感謝しています」

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